コラム

絵本を1万冊読み聞かせた「佐藤ママ」の読み聞かせレッスンを実践してみて
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サノカズ
読み聞かせ222
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1月新刊『4人の子どもを東大理三に合格させた佐藤ママが教えるわが子の知能と心を育てる「読み聞かせ」!』の中で語られる「絵本の読み聞かせ」を実際に行ってみた記録と感想を綴る。

発売に伴って

1月の弊社新刊『4人の子どもを東大理三に合格させた佐藤ママが教えるわが子の知能と心を育てる「読み聞かせ」!』の刊行を記念して、本書についての紹介などを掲載する。
本書の巻末に「佐藤亮子オススメ絵本222冊」があることから、「読み聞かせ222」をタグに投稿していく。

★以下、『4人の子どもを東大理三に合格させた佐藤ママが教えるわが子の知能と心を育てる「読み聞かせ」!』のことを「本書」と記す。

声を出して絵本を読んでみる!

本書の中で佐藤亮子先生は一人の子どもにつき3歳までに1万冊の本の読み聞かせを行ったと述べている。
まさに「言葉のシャワーで子どもの未来を拓いた!」のだ。

一回に10冊の絵本を読んでみると、どのくらい時間がかかり、家事の合間子育ての合間(仕事をされている方も多い)で、お母さま方の負担?になるものか、図書館から本を借り出し実行してみた。

絵本は絵と文字のバランスがさまざまだ。絵がほとんどのものから、文字量が多いものまで。
声を変えたり、口調を工夫したり、早口にならないように、ゆっくりを心掛けて…など、目の前に幼いひとがいるわけではないのでなかなか難しい…これは毎日お子さんと接しているお母さんといえどもかなりの覚悟がいるな?毎日続けるとなると?毎日読まないと3歳までにとても1万冊には届かない。

『おにぎり』(平山和子)のような絵本は、文字はほんの少しだが、こちらが絵に見入ってしまい思ったより時間がかかる。絵のすばらしさを子どもに伝えるのも難しい。オトナにとっては文字量の多い本を読む方がずっと楽、「読み聞かせ」はお子さんへの愛情がないと出来ないなあ、というのが結論、10分では無理でした(著者は1日10分から始められています)。

借りた本は、

  • 「おにぎり」平山英三・和子
  • 「ねずみくんのチョッキ」なかえよしお
  • 「あおくんときいろちゃん」レオ・レオーニ
  • 「三びきのやぎのがらがらどん」瀬田貞二訳
  • 「手ぶくろを買いに」新美南吉
  • 「ねむいねむいねずみ」佐々木マキ
  • 「ぼちぼちいこか」今江祥智訳
  • 「キャベツくん」長新太
  • 「そらまめくんのベッド」なかやみわ
  • 「11ぴきのねこ」馬場のぼる
  • 「だってだってのおばあさん」佐野洋子
  • 「めっきらもっきらどおんどん」長谷川摂子
  • 「100万回生きたねこ」佐野洋子

子どもの本の話つながりで…

先日他界された児童文学者の松岡享子氏に関する新聞記事中に「くまのパディントン」の翻訳が紹介されていた。
"Please look after this bear. Thank you."
松岡氏の翻訳は「どうぞこのクマのめんどうをみてやってください。おたのみします」(ペルーからロンドンへ着いて親切なブラウン夫妻に会うシーンで彼が服に付けていたペルーのおばさんの言葉)
日本人と日本語の良さを大変うまくつかまえた翻訳ではないかと感心した。

松岡氏は児童文学の作家・翻訳家として著名な方だが、ものがたりを暗記して子どもに語る活動を続けられていたことでも知られている。
語り聞かせの活動の中で、だいぶ前から子どもの反応が弱くなったと感じていらしたらしい。
大人の発する“言葉の軽さ”が原因ではないかと思われていたようだ。軽やかな言葉は心躍るが、言葉の“軽さ”は軽薄な響きがあるようだ。

今回借り出して声に出して読んでみた「絵本」の中の短い言葉は、どれも一語一語しっかり練られていて、重々しくはないけれど、美しく広がりがあった。

コロナ禍下で図書館、児童館などでの「読み聞かせ」の活動はお休みの状態らしい。家庭でお父さん、お母さん、おじいちゃんおばあちゃんの協力がより求められているのかもしれない。

言葉のシャワーは、お子さんにふりそそぎ浸透して、いずれ“言葉”に対して豊かな実りをきっともたらすのは、佐藤家の優秀な4きょうだいの進路をみれば明らかかもしれない。

本書について

『4人の子どもを東大理三に合格させた佐藤ママが教えるわが子の知能と心を育てる「読み聞かせ」!』

著者:佐藤亮子
本体価格:1300円(税込:1430円)
ISBN:978-4-86470-167-9

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